旅のインスピレーション。

私は旅が大好き。特に一人で旅をするときはその地に住む人々のように暮らす。旅行なので期間が限られていて、最後には自分の家に戻っていくのは分かっているけど、せっかく来たのだからと言ってあれもこれも詰め込むのは性に合わない。その日の気分で、地図を見て行ってみたいところに訪れるような旅では何気ない瞬間にすごく大切な気付きを得られることもあって、旅から帰った時新しい自分になったような気がすることもある。

 

最近行った海辺へのスロー旅で得たインスピレーションについて。

f:id:bellplage:20220318113019j:plain

特に何をしようと思ったわけじゃないけど、ただ毎日海を見たくて選んだこの地への旅。古着屋さんや、小さな雑貨店、駅から少し離れていて観光客はほとんどいないカフェなどをのんびり数日かけてめぐった。行く先々で人に会い、普段しない会話をし、自分という人間への理解がリセットされた。

 

この旅に行く前まで、私は自分がどういう人間で何ができて、どんなことには向いていないというのをある程度分かっているつもりだった。そして、この先の人生でも得意なことをして、苦手なことは無理に頑張らなくていいや、そう思っていた。その考えを改める予定は今のところないのだけど、自分が思う”苦手”を疑う姿勢は大切だと思った。不得意だと思っていることも本当は自分が思っているよりもずっとうまくできるのかもしれないと。

 

私は昔からランダムにたくさんの人と友達になることが苦手だった。出会ったばかりの人の前で素の自分を出して会話をすることも。親友と数人の信頼している友達と、あとは家族の前くらいでしかありのままの自分でいることは難しかった。素の自分を出して変な人だと思われることを恐れていたのかな、、?だから普段は友達の友達だったとしても紹介されることには抵抗があって、人間関係の輪が広がっていかないようにすることに必死だった。新しい人に会ってストレスを感じるくらいなら、今周りにいる信頼できる人たちとずっと繋がってるだけでいいと思っていた。

 

息抜きのつもりで訪れたこの旅では無意識に、出会ったばかりの人を相手に今の自分の状況や感じたことをありのままの自分で話していた。そしてみんな私の話を聞いて喜んでくれたり、楽しく会話を続けてくれたりした。

 

国際女性デーにミモザ色のピアスを買ったとき「のんびり旅楽しんでくださいね。」という言葉をかけてくださったショップの店員さん。私にピッタリ合うデニムを一緒に探してくれて残念ながらそのお店には合うものがなかったのだけど、これから探すときに役立つ豆知識を教えてくれた古着屋のお兄さん。そのお兄さんに教えてもらって行った別の古着屋さんのお姉さんは先に行った古着屋さんのことを師匠だと思っていて、私が紹介されてお店に着たことを素直に話すとめちゃくちゃ喜んでくれたなあ。。

 

誰にも伝わらないかもしれない、私しか情景を思い浮かべることはできないかもしれない。だけどそういう瞬間に、私は自分で思い込んでいるほど人と関わることが苦手ではないのかもしれないと感じた。自分の中の新たな扉を開けるような大切な感情だった。確かに初めて会った人と話をするのはドキドキすることだけど、だからってそれをやらずに済ませてしまうほど嫌いではないんだなと気付いた。

 

自分で自分のことを理解し尽くしているという思い込みを捨てよう。自分の中のネガティブな感情をいつも疑うようにして、自分に可能性を与える生き方をしよう。

 

自分の周りの人間関係、無理に広げる必要はないけど、乱れないように必死で留めておく必要もない。肩の力を抜いてありのままの自分で話しかけたとき、私の話を聞いてくれているなと感じられる人がいたら、浅くても新しい交友関係の始まりだと思うことにしよう。